■EPISODE 4 〜ラナの事について〜■

家を後にしたレナは、お友達のマリン・ホーリックに会う為
ナチュラル草原を通っていく事になった

どういう訳なのか、この草原を通らないと、マリンの家には着かないのである
その事で多少疑問に感じつつもレナは、ナチュラル草原を通っていく・・・

途中、夢中でブレイダーの修行をしている姉の姿を目にするが
レナはラナに話しかける事もなく、マリンの家へ向かったのであった


レナ「ラナって、どうしてあんなにブレイダーの修行ばかりするのかなぁ・・・?」



と、思いながらもマリンの家へ着いた
レナはマリンの家へ入った



マリン・ホーリックが待っていた
レナと出会ってから、ラナと同じ位の親友関係を持つようになり
こうして遊ぶ機会も増えていった訳であるが
時にレナは、マリンに悩み事で相談する事もあった

今回も、その悩み事をマリンに言い出した


レナ「ねえマリン、ちょっと聞きたい事があるんだけど・・・」
マリン「何?」
レナ「どうしてラナって、あんなにブレイダーの修行ばかりしているの?」
マリン「さあ・・・どうしてでしょうね?」
レナ「大親友であるマリンもわからないんだ・・・?」
マリン「・・・」



すると、誰かが入ってきた
マリンのお友達である「エミ・バリアティンク」だった


エミ「遅れちゃってごめんね〜みんな」
マリン「別に良いわよ、いつもの事だから!」
エミ「酷いよ・・・マリンちゃん・・・」
レナ「・・・」



エミは、いつもマリンによくからかっている所をよく見る
そういう仲なのかな?とレナはよくそう思っていた

からかわれたり、意地悪されたりすると
すぐに泣き出すのは、エミの特徴のひとつでもあった


エミ「え〜ん」
マリン「あ〜もうわかったから、泣かないのッ!」
エミ「・・・」
レナ「は、はあ・・・」
マリン「と、とにかく ラナがどうしてあんなに修行するのかは
    このわたしでもわからないわねぇ・・・」
エミ「え、ラナちゃんの事?」
マリン「そうよ、どうしてあんなに修行するのかについてを
     話していたのよ」
エミ「あの、マリンちゃん・・・」
マリン「何よ!?」
エミ「何の修行なのか、あたしにはさっぱりなんだけど・・・」
マリン「ブレイダーの修行に決まってるでしょ!」
エミ「主語を抜かして言わなくても・・・」
マリン「いちいちうるさいわね!」
エミ「え〜ん、酷いよ〜」
レナ「・・・」

レナ「あの、質問を変えるけど」
マリン「ん?」
レナ「二人って、ラナとのお付き合い、長いんだよね?」
エミ「あたしは、そんなに長くはないかなぁ・・・」
マリン「エミは、電波等から初めて出会ったからねぇ・・・」
エミ「う、うん・・・」
マリン「まあ、長いといっても、そんなに極端に長い訳じゃないわよ」
レナ「そうなんだ?」
マリン「でも、あの子のお陰で今のわたしがいる訳なのよね」
レナ「は、はあ・・・」
マリン「あの子は、天使のような女の子と言うイメージがあるわね」
エミ「て、天使・・・!? そんなに偉いんだ?ラナちゃんって!」
マリン「あなた、馬鹿ね! 誰かそんなことを言ったのよ!」
エミ「ええっ!」
マリン「天使のような、といったでしょ・・・」



こんなように、マリンとエミの関係はいつもこうである
レナはどうも場違いではないのかと思ったのか
ずっと黙り続けていた



そして夕方、レナはマリンとエミと別れて
家に帰る事にした

当然ながら、ナチュラル草原を通る事になる
ナチュラル草原を歩いてると、まだ修行をし続けるラナの姿がいた


レナ「ラナ・・・まだやってるのね」
ラナ「あ、レナちゃん!」
レナ「どうしてそんなに修行ばかりしているの?」


・・・と、レナがラナにそういう質問をした瞬間
ラナは暗い顔をして答えた



ラナ「前にね、わたしの事を好きだよ、と言ってくれた幼馴染がいたの」
レナ「えっ?」
ラナ「その子はもう、死んでしまっていないんだけど、わたしが強くなかったからこそ
   その子を死なせてしまったの・・・」
レナ「・・・」
ラナ「今、わたしがつけているこの緑色のリボン
   その幼馴染の形見なの」
レナ「そうだったんだ・・・」
ラナ「二度と、こういう事がないように
   わたしは修行をし続けているのね」
レナ「・・・」



それを聞いたレナは、複雑な気持ちになりながらも
姉のラナと一緒に家へ帰る事にした


そしてその夜・・・



レナ「ごちそうさまでした」
ラナ「んじゃ、お片づけはわたしがするね!」
ディアス「悪いな」
ラナ「ううん、いいのいいの」


そういって、ラナは一人で全部食器の水洗いをし始めた


ディアス「さてと、俺は先に寝るとするかな」
シェパード「んじゃ、オイラもそうしようかな」
レナ「は、はあ・・・」


ディアスは、上へ上がっていった
レナは姉と共用の部屋へ入り、ラナのようにお勉強をやってみようとしたものの
10分も続かなかった


レナ「あ〜やっぱ、わたしはお勉強は向いてない・・・」



レナは、姉とは対照的に勉強が苦手で
カイザード城にいた頃も、教育係りでもあったカタパルも
レナにお勉強させるのを苦労していたらしい
無論、レナの成績は予想通りなものである

気付くと、何時の間にか寝ていた事に気付いたレナ
勉強に嫌気を刺して、ベッドに横たわっていたが
そのまま寝てしまったようだ

隣には、姉のラナが寝ていた


レナ「あ〜しまった、何時の間にか寝ていたんだ、わたし・・・」



服装を見ると、パジャマ姿であった
どうやら姉のラナが着替えさせてくれたらしい


レナは、これ以上眠れないのか、部屋を出た
すると、ディアスがいた


ディアス「どうしたんだ?」
レナ「あ、ちょっとね・・・」
ディアス「・・・」

レナ「あの、ディアスさん」
ディアス「なんだ?」



レナは、夕方にラナが言っていた事についてを話した


ディアス「なるほど、それを聞いたのか・・・」
レナ「はい」
ディアス「そうだな、あいつは昔、悪戯好きで人の事を困らせ続けていて
      誰一人、ラナの事を良いようには見なかったんだ」
レナ「・・・」
ディアス「しかし、一人だけそういう風に見なかった女の子がいてね
      その子が、ラナの幼馴染なんだ」
レナ「そうだったんですか・・・?」
ディアス「ああ、そうだ」

ディアス「その女の子は、ラナにお世話になった事があるらしく
      ラナの事を良い風に思っていたんだ」
レナ「はい」
ディアス「だが、ある日の事、ラナは巨大なイモムシ数対に追い掛け回されるという事件があったんだ」
レナ「巨大なイモムシ・・・」
ディアス「散々追い掛け回され、もうだめだと言う所に
      その幼馴染の女の子がラナを助けようとしたのだが
      巨大なイモムシの攻撃を受けて、重症を負ったんだよ」
レナ「・・・」
ディアス「俺がそこへ駆けつけた時は、とても危ない状況で
      急いで村へ連れて帰り、手当てをしたのだが
      ラナに色々言って、緑色のリボンを渡して息を引き取ったんだ」
レナ「そ、そんな・・・」
ディアス「それからラナは、イモムシがジンクスになった訳さ・・・」
レナ「・・・」

ディアス「すまない、どうやら再び眠気が来たようだから、俺は失礼する・・・」
レナ「あ、はい・・・」


そういって、ディアスは上に上がっていった
レナも部屋に戻り、寝る事にした


EPISODE 5 へ続く

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